2006年07月02日

乳幼児のかかりやすい病気

=== ◆◆ 突発性発疹症 ◆◆ ===

【原因】
ヒトヘルペスウイルスの6型および7型への感染。感染の経路についてはまだ、はっきりわかっていません。

【症状と経過】
突然39度ぐらいの高熱がでて、3〜4日続きます。高熱のわりに元気なのが特徴です。
熱が下がると小さな赤い発疹がお腹から全身に出ます。発疹はさほどかゆみがなく、あかちゃんもそんなにむずがることはありません。発疹はその後3〜4日で治まります。
発疹は徐々に茶色っぽくなり消えていきます。あとが残ることはありません。
下痢をすることもありますが、せきや鼻水などの風邪症状はみられません。

生後5ヵ月を過ぎるとかかりやすく、ほとんどの場合、1歳までにかかります。赤ちゃんにとって初めての発熱がこの病気である場合が多いようです。また、高熱のため、熱性けいれんを伴うこともあります。

【治療】
熱が下がって発疹が出るまでは突発性発疹か他の病気で熱が出ているのかの判断はできません。まずは、この病気であるかきちんと医師の診断を受けることです。
診断が確定すれば特に治療は必要ありません。自然に治るので、水分を充分に与えながら経過をみましょう。高熱のため苦しそうであれば、医師の指示により、解熱剤の使用を。


=== ◆◆ 手足口病 ◆◆ ===

【原因】
コクサッキーウイルスA群16型やエンテロウイルス71型への感染

【症状と経過】
夏から秋にかけて多く、主に乳幼児の間で流行します。
手や足の裏、口の中に生米のような小さな水ぶくれができます。手足口以外の場所にできることもあります。熱はほとんど出ません。
口の中は3〜4日、手足は7〜8日で治ります

【治療】
特に治療は必要ありません。自然に治るので、水分を充分に与え、また、食事は軟らかくてしみないもの、口当たりのよいものを与えながら経過をみましょう。
ウイルスは便にも排出されますので、おむつ交換後やトイレの後はよく手を洗い、周囲に感染を広げないように心がけましょう。


=== ◆◆ とびひ(伝染性膿痂疹)◆◆ ===

【原因】
虫さされやすり傷、湿疹、あせもなどにより傷ついた皮膚にブドウ球菌や溶血性連鎖球菌が感染して起こります

【症状と経過】
見た目は水疱瘡に似ていますが、現れるのは皮膚の症状だけで、熱やせきなどの症状はありません。
皮膚のトラブルのあるところなどに水ぶくれができ、それが破れると、中の菌が飛び散り、次々と他の皮膚に感染し、新しい水ぶくれをつくってゆきます。
破れた水疱はかさぶたになり、数日後にはあとを残さず治ります。

【治療】
ひどい場合には、抗生剤の内服が必要になりますが、そうでなければ塗り薬を塗りながら経過をみます。
ひっかかないように、爪は短く切り、水疱はガーゼなどで覆い保護します。
※水疱のあるうちはプールやおふろは避け、シャワーなどで肌を清潔に保ちましょう。タオルも家族とは別にしましょう。
※アトピーの子は治りにくいので注意を。


=== ◆◆ かぜ(急性上気道炎)◆◆ ===

【原因】
ウイルスや細菌などが鼻やのどの粘膜に侵入し炎症を起こす病気で、赤ちゃんにとっては最も身近な病気です。
ウイルスによるものが全体の80〜90%を占め、他に細菌(溶連菌や肺炎球菌など)やマイコプラズマ、クラミジアなどの感染によるものがあります。
原因となるウイルスは250種類以上が確認されています。

【症状と経過】
のどの痛み、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、せき、発熱が主な症状ですが、目やにや嘔吐、下痢などを伴うこともあります。
乳児の場合は、上記の症状に加え、機嫌が悪い、おっぱいやミルクの飲みが悪い、あやしても泣き止まない等の状態もみられがちです。
通常は2〜3日で熱が下がり、他の症状も徐々に軽くなってゆきます。
状態や体質によっては、中耳炎、副鼻腔炎、急性気管支炎、肺炎、髄膜炎などの病気を合併することもあります。

【治療】
多くの場合、自然に治るので特別な治療は必要ありませんが、細菌による二次感染を防ぐために抗生剤を使ったり、せきや発熱などの症状が激しい場合には、せき止めや、解熱剤などでつらい症状を和らげてあげることが必要でしょう。元気で症状が軽い場合は、水分補給を充分に行いながら、家で様子をみても大丈夫です。
いつまでも熱が下がらない、せきがおかしい、息が苦しそう、吐いてしまうため水分がとれずぐったりしているなどの症状があるときには早めに受診しましょう。

【アドバイス】
母親からもらった免疫は生後6ヵ月目頃からだんだんなくなってきます、そのため、その頃からかぜをひくことが多くなってきます。
生後2ヵ月以内の赤ちゃんが発熱した場合には、かぜ以外の病気も考えられますので、必ず診察を受けてください。ただし、母親がかかったことのないウイルスなどのかぜは、あかちゃんにも免疫がないので、生まれてすぐからかぜをひくこともあります。
急に熱が出たり、吐いたりすると最初はオロオロしてしまうかもしれませんが、だんだん慣れて対応できるようになってきます。また、こどもの方も、だんだん丈夫になり、かぜをひく回数も減ってきます。あまり、神経質になりすぎないように・・・


=== ◆◆ インフルエンザ(流行性感冒)◆◆ ===

【原因】
インフルエンザウイルスの感染によって起こります。とても感染力の強いウイルスです。

【症状と経過】
突然、38〜39度の高熱がみられ、その後、頭痛、強いのどの痛み、鼻水、せき、吐き気や下痢、筋肉痛や体のだるさなど普通のかぜよりも重くて激しい症状がみられます。赤ちゃんの場合はぐったりしたり、機嫌が悪くなります。
また、乳幼児の場合、下痢や嘔吐といった症状からはじまり、その後に高熱が出ることがあるため、最初はかぜと区別がつきにくいこともあります。
熱は1週間近く続くことがあり、肺炎や中耳炎などの合併症を伴うこともあります。熱が高いため熱性けいれんを起こすこともあります。

【治療】
近年、わりと初期の段階でも、検査によりインフルエンザの診断ができるようになり、また、インフルエンザに有効な薬(ウイルスの増殖を抑えることで症状の悪化を防ぐ薬)も開発され、発症から48時間以内に服用を開始すれば、かなりの効果が期待できるようになりました。
服用の開始が早ければ早いほど、軽い症状で済みますので、疑いのある場合にはできるだけ早めに受診しましょう。
症状や体力の消耗が激しい場合には、症状を和らげる薬や、合併症(気管支炎、肺炎、中耳炎 等)を予防するために抗生剤を使うこともあります。
家では、水分補給、安静、保温に心がけましょう。
授乳中のママがインフルエンザにかかっても、母乳をやめる必要はありません。母乳に混入するウイルスよりも、空気中のウイルスのほうが圧倒的に多いからです。
ただし、ママが、薬を服用する場合には、病院で必ず授乳中であることを伝えて、処方をしてもらうようにしましょう。
市販のかぜ薬も、ほとんどのものが母乳には影響がないといわれていますが、絶対安心とは言い切れませんので、できるだけ、病院で処方を受けるようにしましょう。

【 一口メモ 】
インフルエンザは、母親からの免疫がないため、生まれてすぐのあかちゃんでもかかる可能性があります。
インフルエンザは、症状が激しく合併症も起こしやすいため、うがいや手洗いの励行、流行時の不必要な外出は避けるなどの予防対策も重要です。予防接種は生後6ヵ月から受けることができます。


=== ◆◆ はしか(麻疹)◆◆ ===

【原因】
麻疹ウイルスの飛沫感染(せきやくしゃみ 等)によってうつります。感染力が強く、発病の1日前からすでに伝染力があり、発疹が出て5日後ぐらいまでは伝染力が続きます。潜伏期間は10日前後です。

【症状と経過】
はじめは38度前後の熱、鼻水、せき、目やになど、かぜのような症状が2〜3日続き、そのうち、口の中にコプリック斑という小さな白い斑点が見られるようになります。
3〜4日後にはいったん熱が下がりますが、またすぐに39〜40度前後の高熱が出ます。それと同時に耳の後ろ、顔、首あたりに小さな赤い発疹が出現し、2〜3日かけて全身に広がっていきます。その後、それから3〜4日ほどで熱も発疹も回復へとむかいはじめます。
発疹の色ははじめは赤く、4〜5日経つと暗赤色から茶褐色へと変わってきます。痛みやかゆみはありません。
発疹のあとに茶色の色素沈着が残りますが、1ヵ月ほどで自然に消えてゆきます。
症状の激しい病気であるため、気管支炎、肺炎、中耳炎などの合併症を起こしやすく、まれに、脳炎を引き起こすこともあります。

【治療】
症状に応じて、解熱剤やせき止めなどを使い、合併症のおそれがある時には抗生剤を使います。重症化のおそれのある時には入院治療も必要となります。
解熱剤を使う場合には、もとが高熱であるため、平熱に下げようとするのではなく39度の熱を38度にぐらいの気持ちで・・・
食事は、食べられれば消化の良いものを、水分は充分に補給しましょう。
症状が激しく体力を消耗しやすいので、おふろは熱が下がるまでは避けましょう。
はしか(麻疹)は、症状が重く、合併症を起こしやすいので、予防接種が非常に重要です。

【 一口メモ 】
はしか(麻疹)の免疫は、母親からあかちゃんへ受け継がれるので生まれてしばらくは感染しません。
母親からの免疫が切れるといわれる生後6ヵ月以降から、かかる可能性が出てきます。
※母親が免疫を持っていなければ、早い時期にかかることも可能性として考えられます。


=== ◆◆ 水ぼうそう(水痘)◆◆ ===

【原因】
水痘ウイルス(ヘルペスウイルス)の飛沫感染および接触感染によっておこります。
感染力が強く、兄弟の間で次々と伝染してゆきます。保育園、幼稚園などで流行することもあります。流行しやすい時期は冬から春にかけてです。
発疹が出る1〜2日前が感染力が最も強く、発疹が全部かさぶたになるまで感染力があります。潜伏期間は2〜3週間です。
母親からの免疫が弱いので、生後1ヵ月過ぎの赤ちゃんでもかかることがあります。

【症状と経過】
37〜38度の熱が出て、小さな赤い発疹が胸やおなかから徐々に全身に広がってゆきます(口の中や陰部にも発疹がみられます)。頭や四肢には比較的少なく、体幹に多くみられるのが特徴です。発疹ははじめは蚊に刺されたような赤い発疹(バラ疹)ですが、次第に水疱(水ぶくれ)に変わってゆき、ときには化膿して膿疱もみられます。
水疱(水ぶくれ)は2〜3日でしぼみ、乾燥してかさぶたになります。かさぶたは1週間ぐらいで消えてゆきます。皮膚にあとのようなものが残ることがありますが、それも次第に消えてゆきます。
赤い発疹と水疱のときにはかなり強いかゆみがありますが、かさぶたになるとかゆみも熱もおさまってきます。
通常は順調に経過しますが、免疫力の落ちているこどもは重症化したり、まれに、脳炎や髄膜炎を合併することがありますので注意が必要です。

【治療】
かゆみが強いので、かゆみ止めの塗り薬や飲み薬などを使います。
発疹をひっかいてしまわないように、爪は短く切って清潔にしておきましょう。
口の中に発疹ができた時には、熱いもの、酸っぱいものなど刺激の強いものは避け、のど越しの良いものを与えましょう。
水疱がすべてかさぶたになるまでは入浴はできません。
まれに、無菌性髄膜炎や脳炎などの合併症を起こすことがあります。高熱やけいれんがみられるようであれば、すぐに受診してください。
1歳を過ぎると水痘の予防接種が任意で受けられます。

【アドバイス】
最初、数が少ない時はあせものようにもみえますので、気をつけて見極めましょう。
妊娠中に水ぼうそう(水痘)にかかると、おなかの中の赤ちゃんに影響することがあります。水ぼうそう(水痘)にかかった経験や予防接種の経験がなく、妊娠中に水ぼうそう(水痘)のこどもに接したときには産婦人科に相談しましょう。


=== ◆◆ りんご病(伝染性紅斑)◆◆ ===

【原因】
パルボウイルスに感染して起こります。
3〜7歳ぐらいまでの子供に多くみられ、2歳以下の赤ちゃんがかかることはめったにありません。
妊婦が感染すると、流産や死産の原因になることもあるため、注意が必要です。

【症状と経過】
両ほおが一面に赤くなり、1〜2日で肩、腕、大腿部などにレース状の赤い発疹ができます。かゆみを伴うこともあります。
発疹は1週間ほどで自然に消えてゆきます。
発熱がみられることがありますが、微熱程度です。

【治療】
1週間ほどで自然に治るため、特別な治療は必要としません。
日光に当たったり、入浴したりすることによって、赤みを増したり、消えた発疹がまた出てきて症状が長引くことがあります。


=== ◆◆ さかさまつげ(さかまつげ) ◆◆ ===

【原因】
まつげが、眼球のほうに向かって生えている状態で、特に赤ちゃんは、ほおの脂肪が厚く、まぶたの筋肉が弱いため、さかさまつげになりやすいといわれています。

【症状と経過】
まつげが、眼球結膜に触れることにより結膜炎をおこし、涙や目やにがひどくなります。
ひどいときには、まつげが角膜に傷をつけて、角膜が濁ったり、乱視の原因になったりします。

【治療】
赤ちゃんの場合は、まつげ自体がやわらかいので、角膜を傷つけることはまずありません。
また、1歳を過ぎる頃までには自然に治ることが多いので、それまでは、角膜を保護する点眼薬や細菌感染を予防するための抗生剤入りの点眼薬を使用して様子をみます。
3歳を過ぎても、まつげの向きが変わらないようであれば、手術が必要なこともあります。

 
posted by log_friend at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) |  乳幼児のかかりやすい病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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