2012年05月24日

半身まひ患者のトイレ、どこに設置する?−病院建築の専門家が議論(医療介護CBニュース)

半身まひ患者のトイレ、どこに設置する?−病院建築の専門家が議論

医療介護CBニュース 5月23日(水)19時42分配信

半身まひ患者のトイレ、どこに設置する?−病院建築の専門家が議論
半身まひ患者のトイレ、どこに設置する?−病院建築の専門家が議論


 日本医療・病院管理学会はこのほど、東京都内で例会を開き、病院建築の専門家が最近気になっている建築実例を紹介した。半身まひの患者にとって使いやすいトイレのレイアウトや、患者との距離を近づけるナースステーションの配置などが話し合われた。

 工学院大デザイン学科の筧淳夫教授は、病院建築の質の評価について講演し、回復期リハビリテーション病棟におけるトイレやベッドのレイアウトについて取り上げた。

 回復期リハ病棟には、脳梗塞などにより右半身や左半身にまひの生じた患者が入院する。右まひ用と左まひ用にそれぞれベッドを用意する必要があるが、限られたスペースの中で、患者に配慮したレイアウトを実現するのは難しい。
 図1のような個室に、右半身まひの患者が入院した場合、右まひ患者用のトイレが用意されていたとする。しかし、ベッドについては、患者はまひしていない側(この場合、左半身)を使うことになるため、右半身まひの患者には使いにくいものになる。
 筧教授は、このような個室のレイアウトは、病院でも典型的なものと言い、半身まひの患者が使いやすい病室を考える必要があるとした。
 左半身と右半身まひの患者にとって、それぞれベッドが使いやすいように、図2のような4床室を用意している病院もある。ただし、この部屋にトイレは1つであり、それが左まひ患者用のトイレであれば、右半身まひの患者は隣の病室にある右まひ用のトイレを使うことになる。
 当然、右まひと左まひのどちらの患者が入院してくるかは予想できない。ある病院では、患者のまひの状態に合わせてベッドの向きを変えられるようにした=図3=。ただ、ここでもトイレはやや奥まった場所に1つであり、やはり隣の病室のトイレを使う患者もいる。

 筧氏はこれまでの事例を踏まえ、近年設計指導を行った病院では、集合トイレを採用した=図4=。男子トイレには右まひと左まひ用のトイレをそれぞれ2つずつ設置。女子トイレも同様に配置し、8つのブースから成るトイレが完成した。

■病棟の中心にナースステーションを置く利点

 このほか、同大建築学科の山下哲郎(てつろう)教授は、自身が関心を寄せるナースステーションの事例などを紹介した。

 岐阜県立多治見病院では、電子カルテ端末を備え、看護師が1人座れるコンパクトなナースステーションを、病棟の各所に配置している。患者との距離を縮め、より近い場所でケアをしようという発想から生まれたものだが、それぞれの看護師が1人で自立して活動する必要がある。このため山下教授は、上司や先輩の指示を頻繁に仰がなければならない若手などには、ややハードルが高いとみている。
 これに対し、病棟の中心にナースステーションを配置したケースとして、久留米大医学部附属医療センターや杏林大学医学部付属病院の事例を紹介。看護師が病室をよく見渡せるほか、病室からも看護師の様子がよく分かるオープンなナースステーションによって、患者とのつながりも強まるかもしれないと語った。【大戸豊】

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最終更新:5月23日(水)19時42分

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